高校留学をすると社会的に不利になる?
Hi, Adaora (@datdarkasian)です。
先日、「長期高校留学をすると社会的に不利になる」といった内容の記事を偶然読みました。
その理由は、日本の高校教育が受けられない為に日本語力が劣るから、だそう。
…ということは、高校からアメリカに留学した私は、周りの同世代よりも日本語が劣っていて社会的に不利ということなのでしょうか?
その記事を書いたご本人の意見や実体験を完全否定するつもりはありませんが、私の視点でこのテーマについて意見をまとめてみるのも面白いかなと思ったので、今回は高校留学経験者の日本語力問題について、私の体験を元に思う事を書いていきたいと思います。
<Contents>
日本語力の低下
ご存知の方もいるかと思いますが、私は日本の高校を2ヶ月で辞めて、アメリカに留学しました。
(こちら↓で詳しく話しています。)
要するに、日本の教育は中学校までしか受けていないという事。
アメリカの高校・大学は卒業していますが、日本の教育システムだけで言えば中卒という訳です。
日本で高校に通う同級生と比べた時に、私の方が国語力が低くなる可能性というのは留学を決めた時から覚悟していました。
実際にアメリカに行って、日本語を使わない生活をしていた最初の1年で自分の日本語力の低下を感じました。
しかし、これだけで社会的に不利になったと言い切れるのでしょうか?
現在の日本語力
私のブログを普段から読んでくださっている方々、またはここまで読み進めてきて、「Adaoraの日本語はおかしい!」と思われた方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?
自分で言うのもおかしな事ですが、私は割と日本語力がある方だと思っています。(句読点を打つのは苦手)
そこまで優れているとは思っていませんが、日本の高校を卒業した人、時には大卒の社会人でも私よりも明らかに日本語が下手な人を見かける事もあります。
なぜ、私が自分の日本語力に劣りを感じないのかと言うと、今まで意識的に日本語力を鍛えてきたから、また、他人に褒められる機会が多いから、という2つの理由からです。
私がWebライターとして活動していた際は、クライアントに気に入られ、執筆継続のお願いを受けることもよくありました。
また、日経企業から仕事のオファーを頂いた事も何度かあります。
では、なぜ一度日本語力が低下したのにも関わらず、今の私の日本語力には問題がないのか。
ここからは私がどのようにして自分の日本語力を鍛えてきたのかについてお話します。
日本語力を鍛える
日本にいても英語の勉強が可能な様に、アメリカにいても日本語の勉強をすることは十分に可能です。
しかも、母国語の場合はわざわざ机に向かって勉強しなくても様々な方法で鍛えることができます。
日本語力を鍛えるために私が留学中に実践したことをいくつか紹介したいと思います。
【読書】
よく本を読む人は日本語が上手いなんて言いますが、まさにその通りだと思っています。
私も幼い時から読書が大好きだったので、アメリカに来てからも時間がある時には読書をしています。
しかし、留学中は言語の習得やら学校の勉強がプライオリティー。
1日中英語の教科書と睨めっこしているなんて事も普通です。
難しい日本語の小説を読んで息抜きになるのならそれに越したことはないですが、そんな余裕がない人も多いハズ。
そこで私は、自分が好きなジャンルの読みやすいものだけを読んでいました。
「もっと難しい本を読んだ方が効果があるのでは?」と思うかもしれませんが、苦にならずに続けられる程度が最適かと思います。
飛躍的に日本語力が鍛えられる方法ではないかもしれませんが、日本語と触れる機会が減っている分、本を読むだけでも少なからずは効果があると思います。
【電話をする】
読書をして日本語をインプットするだけでなく、アウトプットする機会も大切だと思います。
私が行ったアウトプットは日本の家族や友人と電話で話すこと。
留学中はただでさえストレスが多く、日本にいる家族や友人と話すだけで癒されたり、もっと頑張ろうと思えたりするものです。
LINEなどで連絡を取るのも良いですが、日本語を話す機会というのもやはり必要だと感じました。
私自身、LINEやメールでは特に問題がないのに、会話となると言葉がなかなか出てこなかったり「えーっとなんて言うんだっけアレ」みたいな事がすごく増えてしまっていました。
留学中なら話すことなんて余計に尽きないはず。
定期的に電話で会話をすることは、日本語を鍛えるのにとても効果的だと感じました。
【日記をつける】
テクノロジーが発展しているこの時代、日本語を書く機会というのもそこまで多くないのかもしれませんが、私は日本語が書けなくなるのは嫌だと思っていました。
特に漢字。
漢字って使わないと本当にすぐ忘れてしまって、LINEやSNSで日本語を使う機会があっても自動変換に頼ってしまい、いざ書いてみろと言われても書けないなんて事も多いかと思います。
そこで私は日本語で日記をつける習慣をつけました。
やはり日記を始めてみると、昔は書けていた漢字がちゃんと書けなくなっていたりして、実際に書くことは大切だとその時に痛感しました。
別に変換できるから必要ないと感じる人はそれで良いと思いますが、私の様に漢字を書けるようにしたいと思う人には日記をつけることをおススメします。
【日本語を使って働く】
日本での就職も視野に入れていた為、大学留学中はアルバイトもインターンシップもあえて日系の企業を選びました。
実際に日系企業で働くことで吸収できた社会人として必要なスキルやマナーなどは今でも役に立っていると感じます。
しかし高校留学となると、ビザの関係もあって好きにアルバイトができない場合もあるでしょう。
そんな場合はアメリカの長い夏休みを有効活用すれば良いのです。
私は高校生の時、夏休みは日本に長期帰国して、毎日アルバイトをしていました。
その時の経験は、その後のインターンシップやアルバイトの面接などに良い意味で大きく影響を与えたと感じています。
個人的には、日本の高校で国語の勉強をするよりも、接客業等のアルバイトの方が将来実用的な日本語を学べるんではないかと思っています。
日本の高校教育
「社会的に不利になる」というステートメントからして、主に就職活動や社会人として世に出た時の事などを指しているのだと思いますが、そもそも高校の国語の授業だけではそこまでの差はつかないのでは?というのが私の率直な意見です。
ビジネスシーンや職場で使うような日本語は、高校の授業でそこまで習うのでしょうか?
実際に日本の高校の教育カリキュラムについては詳しく知りませんが、社会的な常識やら作法やらをひっくるめてアルバイトなどで学ぶ人も多いと感じます。
また、文章を書くことに関して言えば、理解しやすい文章というのは中学生でも読める文章という風に言われています。
難しい言葉や言い回しをしている人はスゴイと思われるかもしれませんが、相手に伝わりやすい文章を書くという意味では特別難解な単語も必要ではないのです。
結論
(※あくまでも個人的な意見です)
高校留学をしたから社会的に不利になるということはありません。
むしろ高校生という貴重な時期に、親元を離れて異国で生活するという経験は将来必ず自分の強みになるものだと思います。
この記事を書くきっかけになった方は現在高校留学をされているようです。
ご本人は数年後に日本に戻る時の不安などから「高校留学をすると社会的に不利になる」と思ったのかもしれませんが、もしそんな風に感じている人が他にもいるのなら、「そんなことないよ!」と声を大にして伝えたいです。
留学って自分次第では最高の武器になると思います。
少なくとも私は武器をたくさん作れたと思っています。
留学しようか迷っている人から相談を受けることもありますが、私がひとつだけ言えるのは例えどんなに辛くても絶対に良い経験になるということです。
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